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SMEJは、アーティストだけじゃなく、消費者にも目を向けましょう


日経ビジネスで、「ソニーのジレンマ」として特集が組まれています。今回は「「映画」「音楽」持つ強みを発揮」と題してそれぞれ子会社が存在する音楽と映画がエレクトロニクス事業に与える影響などについて語られています。映画については悪くないと思いますが、問題は音楽です。


インタビューではソニーミュージックCEOの北川氏がiTunesに対して頑なに楽曲提供を拒否し続けている理由としてアーティストへの還元などを挙げていますが、自社にお金を払っているリスナー=消費者についての言及が全くないことに驚きました。消費者がSMEJにどうして欲しいと思っているか、ネット検索やアンケートをすればすぐにわかります。トップがそれを無視し続ける体制、下からものが言えない体制、本社や関連企業からものが言えない体制全てに問題がありそうです。


オープンなAndroidで構成されたXperiaにおいて、購入した楽曲はバックアップできず、後継機にも移行できない閉鎖的なmora Touch、どう考えても浮いていますね。mora touchがどれだけXperiaの足を引っ張っているか理解して欲しい。ウォークマンは既にmp3、wma、aacなど幅広い規格への対応やD&D対応など垣根を無くす努力をしているのに対して、moraでAtracにこだわり続け、DRMフリーの動きを見て見ぬふりをするのをやめて欲しい。僕はDRMに賛成ですが、機種間の移動を制限するのはお門違いというものです。Xアプリに巨大広告を入れるのをやめて欲しい。CCCDや個人情報収集など、やっていることのほとんどがソニーの印象を悪くしている現状を受け止めて欲しい。


ハード単体だけで勝てる時代は終わりました。ソフトウェアもコンテンツも連携させたプラットフォームが勝利の鍵です。よって、SMEがひとり消費者を無視してしまうと、そのプラットフォームが成り立たないわけです。いちソニーファンとして僕が恐れているのは、構築しようとしているソニーオンラインサービス(仮称)にもその閉鎖的な影響が出てしまい、「やっぱりソニーが作るとこうなっちゃうんだね」「期待していたのに残念だね」と消費者にそっぽを向かれてしまうことです。ネットにはネガティブな意見も多く散見されますが、一方で期待している人もいるわけです。僕はもちろん期待していますよ!