ソニー、一般家庭1日分の電力が貯められるリチウムイオン蓄電システム公開
ソニーエナジー・デバイスは12日、福島県本宮市の本宮事業所にて、リチウムイオン電池ビジネスの事業説明会を実施。その中で、一般家庭1日分の電力が貯められる、リチウムイオン電池の蓄電システムの試作機を参考展示した。
新電池の発表が行われるなど、エネルギー関連でソニーの動きが活発ですが、ソニーエナジー・デバイスは、その事業説明会の中で蓄電システムも公開したとのことです。
この蓄電システムは、4月18日にソニーが発表した「IJ1001M」(初期はLIM1001という名称でしたが、5月10日に変更)を活用したもので、この蓄電システムは「IJ1001M」を複数つなげて、全体の運転を統括するコントローラーと直流の電気を交流に変換するインバーターなどで交際されているようです。
試作機ではIJ1001Mを8台連結することで、合計の電池容量を9.6kWhとしている。同社では、「一般家庭の1日の消費電力量を約8kWhとして、この蓄電システム1台でまかなえる」としている。
一日もつそうです。
蓄電システム(画像出典:家電Watch)
さすがに8台つなげた左のものは大きいですね。右はスピーカーぐらいらしいので、電気が不安定になったときに補ったり、ピーク時だけ切り替えるように使うのであれば良いかもですね。
記事にはソニー常務執行役員SVP プロフェッショナル・デバイス&ソリューショングループ デバイスソリューション事業本部の石塚茂樹本部長のインタビューも掲載されており、ソニーの蓄電池が「高い安全性」と「長寿命・高信頼性」の点で優れていると述べています。
石塚本部長曰く
2006年に当社はノートパソコン向けのバッテリーについて大規模な市場回収を行なったが、そのときにいろいろな教訓を得た。全社的に細心の注意を払っている
とのこと。この辺をきちんと踏まえて話をしている点に好感が持てます。
また、サイクル特性を伸ばす特許もあるとのことで、その点もソニーの蓄電システムの競争力につながっているそうです。「IJ1001M」の発表時はなかなかのお値段でしたから、家庭でも利用できるところまで持っていって欲しいですね。